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芸術文化
カナダ大使館シアターにおいて鈴木大拙ドキュメンタリービデオ上映会を開催
芸術文化 / 平成18年11月29日



「 A ZEN LIFE D.T.SUZUKI 」

希望者が殺到して2回の上映会に
昨年の11月29日、夕刻よりカナダ大使館シアターにおいて超満員の約260名の観客が殺到し、大拙氏の業績を綴る映像を堪能しました。当初は、1回のみの上映会で、前もってファックスかメールでの申し込みにしましたが、予想を超える申し込みがあり、急遽、第2回の上映会を開催することになりました。
6時半開演の時間を少し過ぎて、ジョセフ・キャメロンカナダ大使は流暢な日本語、英語、フランス語で開会の挨拶をされ、その後上映に入りました。
上映後は、制作監督のマイケル・ゴールドバーグ氏による約30分の質疑応答をおこないましたが、禅に関する質問が多く、ゴールドバーグ氏は、鈴木大拙氏の秘書を長く勤められた岡村美穂子さんに意見を求めながら和やかなうちに閉幕となりました。
終了後、シアターから出てきた人たちは、明治・大正・昭和に亘り東西の架け橋として生涯をかけ偉業を成し遂げた日本人がいたのですね、初めて知りました、と話す人たちの多かったことが印象的でした。
このイベントを記念して大坂栄孝池坊師範が、大拙氏の威風を水仙の立花で表現をしてくださいました。大坂師範は午後1番で大使館に入り、立花の活け込みをしてくださり、コンクリートで囲まれたロビーの雰囲気を和らげ凛とした空気を水仙の香りと共に参加者に贈ってくださいました。本協会の催事には、ボランティアでご協力してくださる方々にいつも支えられており、大変感謝しています。
 
ドナルド・キーン氏も新春対談で言及                
中外日報(宗教界の業界紙)においてドナルド・キーン氏は塩川正十郎氏との新春の対談で、「一時、鈴木大拙先生の哲学は海外でも相当はやっていました。今でも関心は高いです。最近は、マイケル・ゴールドバーグというカナダ人の映像監督が大拙先生のドキュメンタリー作品「A ZEN LIFE」を制作しました。(中略)海外にそういう(鈴木大拙や禅についての)関心があれば、日本にはもっとあるはずです。禅仏教に限らないのですが、自分の中に仏になる可能性が在るという考え方は、日本の若い人にも理解できると思います」とビデオが制作されたことについて触れています。

指針を失いかけている日本の若い人たちが自分の生きる道を発見できる手助けになれば本協会の事業として意義があったと存じます。




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